中国が提唱する、中国と欧州を結ぶ広域経済圏構想「一帯一路」。当初、日本政府や日本企業は警戒感が強かったが、昨年以降、商機を探る動きが高まっている。中国政治が専門の高原明生・東京大学教授に聞いた。

たかはら・あきお●1958年生まれ。東大法学部卒、英サセックス大博士課程修了。中国政治、東アジアの国際関係についてオピニオン活動を積極的に続けている。(撮影:今井康一)

──一帯一路について冷静な視点を持つように発言されています。

一帯一路について考えるときは、概念と具体を分けることが重要だ。私は「一帯一路星座説」を唱えている。実際に星は存在するが、星座は観念として存在するだけ。リアルに存在する星は、すなわち一つひとつのプロジェクトであるが、星と星を結び付けて星座と見なすのは観念の産物だ。アジアインフラ投資銀行(AIIB)の設立も金融面での具体的なプロジェクトとして数えうる。だが一帯一路が全体としてどんな星座かは、誰にもわからない。