イラスト:シライカズアキ

昨年12月にビットコインの価格は一時200万円を超え、年初から約20倍という急激な値上がりとなりました。売買のタイミングにもよりますが、昨年の早い段階で100万円単位のおカネを仮想通貨に投じた人は、かなりの値上がり益を得られたはずです。

ただ、手放しで喜んではいられません。税金をきちんと支払う必要があるからです。国税庁は昨年9月、「ビットコインを使用することで生じた利益は所得税の課税対象となる」との見解をホームページ上の「タックスアンサー」で明示しました。

会社員で株式投資をしている人は、証券会社の特定口座を利用するなど一定の要件を満たしていれば確定申告は不要です。しかし、ビットコインをはじめとする仮想通貨の取引で得た利益は、原則として雑所得に区分され、確定申告が必要になります。

普段は会社の年末調整で完結している人も、2017年の仮想通貨取引で多額の売却益を得ていれば、今回は税務署に確定申告をしなければいけません(仮想通貨の売買で得た利益が20万円以下で、そのほかに所得がなければ不要)。所得税法では、毎年1年間(1~12月)に生じた所得について、翌年の2月16日から3月15日までに確定申告を行うことになっています。

まず、仮想通貨取引を上場株式の売買と同じ感覚でとらえている方は、税率が大きく異なることを認識しましょう。株やFX(外国為替証拠金取引)は、租税特別措置法によって特例的に税率が20%(所得税15%・住民税5%)に軽減されています。また、取引で損失が出た場合は翌年以後3年間にわたって繰り越しできます。

一方、仮想通貨には特例措置がないため、累進課税がそのまま適用され、最大で55%(所得税45%・住民税10%)の税率が課されます。FXのように特例がある場合を除き、仮想通貨が区分される雑所得は、翌年以降に損失を繰り越せません。

仮想通貨の取引で2000万円儲けたら

具体的な事例として、実際に仮想通貨取引で生じた利益から支払う税額を考えてみましょう。

給与所得が500万円(社会保険料控除などの所得控除は200万円とします)の会社員が昨年、ビットコインの売却益で2000万円を手にしたとします。