食の高級志向を背景に、ブランド米の人気が高まる中国。写真は上海市内で販売されている五常米(Imaginechina/アフロ)

中国で主食のコメに対する高級志向がにわかに強まっている。上質米の価格は上昇、農村部の所得向上に貢献しているほか、都市部ではおいしいご飯を看板商品にする飲食店も現れ始めた。日本からの輸出にも期待がかかる。

2017年12月、上海市で初めてのコメに対する市民参加型の品評会が開かれた。市政府関連部門の主催で、学者や専門家、料理人、一般市民など数十人が参加、ブランド名を隠した26種類のコメを炊いたご飯を試食、順位をつけた。審査の結果、同市松江区内の農場産の品種が最優秀賞に選ばれたが、中国でこうしたイベントが開かれるのは珍しく、コメの味に対する市民の関心の高まりを印象づけた。

中国でコメの味に注目が集まるきっかけとなったのが14年、中央テレビ局が制作した「食」をテーマにしたドキュメンタリー番組「舌尖上的中国(舌の上の中国)」だ。この番組で黒龍江省五常市産の上質米「五常米」の丹精込めた栽培ぶりとそのおいしさ、安全性が伝えられ、一気に「五常米ブーム」が巻き起こった。五常米の年間生産量は2000トンほどとされるが、一時は1万トン以上が市場に流通、「8割は偽物」といわれるほどの過熱状態となった。

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