イラスト:熊野友紀子

「掛け捨てはもったいないですよ」と訴えかける営業職員がいる。「必要な保障はすべて貯蓄性のある保険でカバーするのがベスト」とまで言い切る営業職員もいる。その一方で、「すべて貯蓄性のある保険にすると保険料が高くなりすぎるので、保険料が苦しい部分は一部掛け捨てを組み合わせましょう」と提案する営業職員も存在する。

これらを本気で言っているとしたら、金融リテラシーが低すぎるし、保険のことをわかっていないといわざるをえない。というのも保険のもともとの仕組みは掛け捨てだからだ。保障部分は掛け捨てがベースであり、保障こそが保険の基本機能なのだから、「掛け捨てがもったいない」ということはありえない。実際に保険商品を設計している人たちは、掛け捨ての保険にしか加入しない。

貯蓄性保険の保険料は、貯蓄部分と保障部分に分けられる。貯蓄性保険でも保障部分の保険料は掛け捨てだ。

保険は代理店へ支払う募集費用などで初期費用が大きい。すぐ解約すると、支払った保険料がほとんど返ってこないのはこのためだ。