保険の営業職員が言うように、医療保険やがん保険は本当に必要なのだろうか。医療情報学が専門で『販売員も知らない医療保険の確率』の著者、永田宏・長浜バイオ大学教授に素朴な疑問をぶつけた。

「2人に2人は死にますが、2人ともがんで死ぬわけではありません」(撮影:梅谷秀司)

──「2人に1人はがんになる」という広告コピーがあります。それだけ多くの人ががんになるのであれば、安い保険料で手厚い保障は無理だと常識で考えられそうです。それでも強力なコピーとして依然、通用しています。

「2人に1人はがんになる」というのならば「2人に2人は死にます」よ(笑)。生涯を通じて2人に1人ががんになるのは事実ですが、罹患(りかん)するのは高齢者が多く、がんが原因で死ぬ人は今やそんなに多くありません。

「2人に1人はがんになる」というのが広告として依然有効なのだとしたら、それはかつて「がんになるとほぼほぼ死んでしまう」時代があり、その当時の恐怖心が国民に根強く残っているからなのでしょう。