医療保険やがん保険は、病気になるリスクや必要な医療費を正確に説明するのではなく、保険会社にとって都合のよいフレーズを多用して販売を伸ばしてきた。が、そうした販売手法に金融庁が待ったをかけ始めた。保険加入者の不安をあおるこれまでの手法は今後、規制が強まるとみられる。

イラスト:熊野友紀子

大げさなフレーズを金融庁が問題視

2017年10月25日に金融庁が公表した「金融レポート」(全146ページ)。金融行政の方向性を毎年、対外的に示すものだが、その中で医療保険やがん保険の「2人に1人はがんになる」という宣伝フレーズや各社が力を入れる子ども向け医療保険について、より正確な情報提供をするよう業界にくぎを刺した。

同レポートは、「『2人に1人ががんに実際に罹患(りかん)するのは男性では80歳以降』という情報を提供していない保険会社がある」とグラフつきで説明している。ある金融庁幹部は「『2人に1人はがんになる』という営業トークで、慌てて入る必要があるかのような不正確な説明をしている」と問題視する。