内部資料の一部。顧客からの苦情の実例と問題点が「保険であることの説明不足」など分類して列挙(撮影:梅谷秀司)

郵便局員と高齢者との保険トラブルが絶えない。本誌が入手したかんぽ生命保険の内部資料(かんぽ生命から委託を受けた保険募集人〈=郵便局員〉向けの研修用資料)によれば、2016年4〜12月に顧客から寄せられた苦情は4483件。うち契約者が高齢者なのは、全体の約6割に当たる2701件もあった。

最も多い苦情は「重要事項の説明がなかった・加入時の説明と違っている」で過半を占める。次いで「加入した覚えがない」「理解しないまま契約してしまった」「勧誘が強引だった」と続く。

記事下の一覧表はこの内部資料に記された苦情の実例だ。ここでわかるのは、強引ともいえるかんぽ生命の販売手法が全国で問題を引き起こしているということだ。具体的に見ていこう。

「定期貯金にしてほしいと希望したのに保険証券が送られてきた」(契約者の年齢は76歳)、「満期保険金を受け取る書類だと思って記入したら、新たな保険に加入していた」(同82)、「父は軽度の認知症で契約内容を理解できていない」(同75)など、「保険の契約とは思わなかった」とするトラブルが特に多い。

保険料や払い込み期間をめぐるトラブルも多いようだ。90歳の契約者は、相続対策だと言われて13件の保険を契約。月額保険料が50万円弱と高額に上っている。