焼き鳥居酒屋チェーン「鳥貴族」。料理、飲料280円(税抜き)均一を武器に快進撃を続けてきた。が、2017年10月、298円(同)均一に改定、28年ぶりの値上げを実施した。決断した背景と、今後の成長戦略について大倉忠司社長に聞いた。

おおくら・ただし●1960年大阪生まれ。調理師専門学校卒業後、ホテル、飲食店勤務を経て85年に「鳥貴族」1号店出店。86年から社長、2009年に社名を鳥貴族に。(撮影:山内真也)

──値上げを決断された理由を教えてください。

値上げするタイミングはずっと検討していた。280円均一はデフレ環境下だからやってこられたが、今後は政府主導の政策で経済の風向きも変わってくると考えた。

さらに、17年6月の酒税法改正でビールの仕入れ価格が上がった。人件費や求人費もますます上がると予測できたので、10月のメニュー改定に合わせて値上げした。

──値上げによる影響をどう考えていますか。客の反応は。

10月は週末に台風が2回来たので影響は読みにくいが、客数については10月に最も影響があり、11月、12月と徐々に回復していくと思っていた。実際にそういった流れで推移していると見ている。

──総合居酒屋は苦戦が目立ち、鶏業態への参入も増えています。客の支持を集めるためにどうしますか。

まず、従来の居酒屋ナショナルチェーンと比較した場合、弊社は客単価が2000円弱ぐらいと安めなのはアドバンテージだ。実際に、リーマンショックや14年の消費増税のときもマイナスになるどころか、むしろ強かった。