自主開発したというトラック工場を視察する金正恩・朝鮮労働党委員長。17年下期から経済現場の視察が増えた(AFP=時事)

核開発にミサイル発射と、2017年の東アジア情勢は北朝鮮に振り回された。11月29日には新型大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星15」を発射し、「核武力完成への歴史的大業」と発表。6回目の核実験も9月に実施、その技術レベルは高い水準まで達している。

日米は圧力を強め、経済制裁を相次いで強化した。制裁に及び腰だった中国も同調。中国は北朝鮮の貿易総額の9割を占めるが、石油製品など主要貿易品を制限し始めた。では、経済制裁で北朝鮮は変わったのか。訪朝者の証言を集めると、実は相反する声が聞こえてくる。

「地方では配給も止まり、平壌市内も物価が2倍ほど上がった」(17年10月に訪朝した中国人ビジネスマン)。工場では「重油などの入手が厳しくなり、設備を動かせない状態が続いている」と嘆く。また、朝夕には渋滞が発生するほど車が多かった平壌市内も、「車が激減した」という。ガソリン価格は上昇し、入手も厳しいと付け加える。