惜しまれつつも撤退したアイボ。その新型を発売することで、ソニー復活を印象づけた(撮影:今井康一)

ここまで長く苦しい道のりだった。テレビを代表とするエレクトロニクス事業の不振を受け、構造改革を進めてきたソニー。その業績が本格的に回復してきている。

2017年上期はパナソニック、シャープ、日立製作所など、国内大手電機メーカーの多くが好決算に沸いた。中でもソニーの好調ぶりは際立っている。営業利益は3618億円(前期比255%増)と大手6社の中でトップ。17年度通期は期初計画から1300億円上方修正し、6300億円を計画している。これが達成できれば、1997年度に打ち立てた営業最高益を20年ぶりに更新することになる。競合メーカーの幹部も「決算を見た瞬間、頭が真っ白になった」と話す。

上期決算を発表した翌日には、経営再建途上の06年に一度撤退した犬型ロボット「アイボ」への再参入も発表。平井一夫社長の大号令の下、開発期間1年半の急ごしらえで完成にこぎ着け、ソニー復活を印象づけた。

復活といっても20年前と今とで稼ぎ頭の顔ぶれは一変している。当時は営業利益の約6割を、カメラやテレビなどのエレクトロニクス事業が占めた。

が、今や「エレキのソニー」の姿はない。12年に社長に就任した平井氏は、赤字事業の大規模な人員削減を断行。ノートパソコン「VAIO」は売却、テレビも規模を追わずに高価格帯だけに注力することで黒字化させた。投資も減らし、収益を回復させたのが現在の姿だ。

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