不正会計発覚後、富士ゼロックスと富士フイルムの事業を統合する動きの第1弾が10月に発表された。一部のデジタル印刷機の国内販売機能を一体化したのだ。富士フイルムの販売会社の1つである「富士フイルムデジタルプレス」に、富士ゼロックスのインクジェット・デジタル印刷の販売部門を統合した。

デジタル印刷とは、従来のオフセット印刷とは異なる印刷技法。オフセット印刷は、版を作り、紙に転写することで印刷をする。しかしデジタル印刷は、版を作らずに印刷できる。版を作るにはコストがかかり、ちょっとした修正を行うときでも、版を作り直さなければならない。その点、デジタル印刷で修正するときは、パソコン上のデータを書き換えるだけで済む。場合によっては1枚ごとに印刷内容を変えられる。一人ひとりに合わせたチラシや情報誌、ラベルの印刷などが可能となる。オフセット印刷は版の作製コストを回収できるような大量の印刷枚数が求められるが、デジタル印刷は少量の印刷にも対応できる。

「印刷の全体需要は伸びていないが、オフセット印刷が減る一方で、デジタル印刷は伸びている」と話すのは、富士ゼロックスのグラフィックコミュニケーションサービス事業本部に属する山崎透グループ長。同社は今後の印刷市場について、世界全体では1%の伸びにとどまるが、デジタルは4%伸びると見ている。

富士ゼロックスのデジタル印刷機。今後4%の市場成長が見込める