電通デジタル
広告主へ説明責任果たす

電通は2016年、インターネット広告専業子会社の電通デジタルを設立した。ネット広告の拡大に合わせた取り組みだ。一方でグループ全体では、過大請求などネット広告の不適切取引があったことが、トヨタ自動車の指摘で明らかになっている。国内広告業界を代表する企業は、チャンスとリスクにどう対処するのか。

みたに・そうへい●2010年に電通入社。一貫してデジタルマーケティング領域の運用改善に携わる。16年から電通デジタルに出向。(撮影:尾形文繁)

アドフラウド(広告詐欺)やブランド毀損など、ネット広告の課題について当社が広告主から相談を受けるケースは、外資系企業の日本法人が「本国からの指示で」といって寄せられるものがほとんど。国内企業も意識を高めてはいるが、取り組みは進んでいない。ましてや米国のブランド企業のようにネット広告の抜本的見直しに動く例は、まだ聞いたことがない。

その一方で、われわれに対する、もっと説明責任を果たしてほしいという広告主からの要請は感じている。直接的な販促効果を求めるダイレクトマーケティングの広告主は、数字として成果が見える。だが、ナショナルクライアントと呼ばれる大手企業は、ネット広告ではブランド面での投資効果が思ったより見えにくいと感じている。そこがちょっと期待外れだと。ネット広告のKPI(重要業績評価指標)を立てづらくなっているのだ。