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牽引役は「車載電池」と「外部人材」 パナソニック 次の100年

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2018年3月、パナソニックは創業100周年を迎える。創業者の松下幸之助氏が配線器具の製造から起こした会社は、今や従業員27万人を抱える巨大企業になった。

近年の業績はどん底から脱している。どん底とは、プラズマテレビ事業などの不振を受け、2期合計で約1.5兆円の最終赤字を計上した2011、12年度だ。直後の12年6月にトップのバトンを受け継いだ津賀一宏社長は、現場に採算管理の責任を持たせる事業部制の復活や事業売却などのリストラを進め、利益面での立て直しに成功した。

ただ、売上高は7兆円台半ばにとどまり、利益面もプラズマが全盛だった06~07年度の水準に及ばない。14年に18年度の売上高10兆円という目標を掲げたが、16年にあえなく撤回。“敗戦処理”を済ませた津賀社長は今、成長戦略を追い求めている。

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売上高の牽引が期待されるのは車載事業だ。同社は大きく4カンパニーに分かれる事業構造だが、高成長事業と位置づける事業の多くが、車載を中心とするオートモーティブ&インダストリアルシステムズ(AIS)社に含まれる。中でも重点的に投資しているのが、電気自動車(EV)に搭載するリチウムイオン電池の事業である。

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