グループにおける家電事業の総本山であるアプライアンス(AP)社。本間哲朗社長に今後の展開を聞いた。

ほんま・てつろう●1961年10月生まれ。経営企画グループマネージャーを経て、2015年にアプライアンス社の社長に就任。17年6月から現職。(撮影:梅谷秀司)

──家電事業を世界で拡大していくうえで何を重視していますか。

私が入社した当時、ビデオやラジカセといった家電は間違いなくあこがれの対象だった。だが、今のパナソニックがそうした商品を提供できているかというと疑問だ。人の目で認識できないぐらいテレビの画質を高めていたように、たくさんの技術を詰め込めばお客さんの満足につながる、と勘違いしていた部分があった。

ハイテクを積み上げればいい家電事業になるわけではない。社内では、「われわれはあこがれの価値を提供する」と言っている。特に白モノ家電は国や地域であこがれの価値が大きく異なるので、商品企画やマーケティングにかかわる組織を地域に分権化した。色やデザインで海外から日本にお伺いを立てるようなことはなくなった。

トップダウンに慣れてはいけない