東武鉄道が日光エリアに経営資源を集中している。地元名門ホテルの買収に続き、2020年には超高級ホテルのザ・リッツ・カールトンを開業予定。交通アクセス改善に向け新型特急や、蒸気機関車(SL)も導入した。その狙いを根津嘉澄社長に聞いた。

ねづ・よしずみ●1951年生まれ。74年東京大学法学部卒業。同年東武鉄道入社。関連事業室長などを経て99年から現職。(撮影:尾形文繁)

──なぜいま日光に注力するのですか。

日光は世界的な観光地だが、宿泊施設は修学旅行や社員旅行などの団体向けが主体で、富裕層が泊まれる高級ホテルが少ないといわれてきた。日光の当社ホテルをリッツ・カールトンに作り変え、インバウンド客や富裕層の需要を取り込みたい。

昨年9月には地元の老舗「金谷ホテル」を買収した。地元の誇るブランドが、素性の知れない買い手に渡ってブランド力を毀損すると困る。地元の要請もあり引き受けることにした。

ただ、一連の動きはあくまで例外的な取り組み。日光・鬼怒川地区で旅館業を拡大する考えはなく、地域の活性化は地元の方々にお願いしている。

──東武は交通アクセスの向上で、日光エリアを活性化する考えですか?