上場廃止回避に向けて東芝が巨額増資を決めた。

11月19日の日曜日、東芝は第三者割り当てによる新株発行を発表。調達予定額は6000億円で、増資を引き受ける海外ファンドは60に及ぶ。

米原子力事業関連の損失で東芝の債務超過額は2017年3月末で5529億円。17年9月末では6197億円まで拡大した。18年3月末までに債務超過を解消できなければ上場廃止となるため、資本増強は喫緊の課題だった。

そのため、半導体メモリ事業子会社・東芝メモリを、米投資ファンドが主導する「日米韓連合」に2兆円で売却する契約を9月に締結した。この売却が完了すれば債務超過を解消できる。

しかし、メモリ事業で合弁を組む米ウエスタンデジタルが国際仲裁裁判所に売却差し止めを求めているほか、各国の独占禁止法の審査にも時間がかかる。来年3月末までに売却が間に合わない可能性が高かった。

別の資本増強策が必要なことは明らかで、11月9日の中間決算会見でCFO(最高財務責任者)の平田政善専務が「ワーキンググループでいろんな手法を考えている」と言及していた。そこでブチ上げたのが今回の巨額増資だ。

資金の出し手には、すでに東芝の大株主である旧村上ファンドの出身者が作ったエフィッシモ、かつてセブン&アイ・ホールディングスにも投資していた米サード・ポイントなどが名を連ねた。ほかにもタックスヘイブン(租税回避地)に籍を置くファンドが並ぶ。