「日産(自動車)は無資格検査問題で出荷を停止したが、われわれが停止したら顧客の操業が連鎖的に止まるから簡単にはできない。社会的責任の大きさを感じている」

神戸製鋼所のある社員はそう漏らす。今回の品質データの改ざん問題を社員やOB・OGはどのようにとらえているのか。

多数の不正が行われていたアルミ・銅部門関係の社員は、その背景について次のように証言する。

「アルミは缶材や自動車向けに、銅製品もセンサーや半導体向けに需要が旺盛なのに、経営陣は増産投資をしない。『歩留まりアップ、生産性向上』を合言葉にフル稼働を続けており、現場は非常に大変。そんな状況がデータ改ざんの誘因になったのかもしれない」

「報道が出て本当に驚いた」。そう話すのは神鋼に長く勤めた営業出身のOBだ。データの改ざんは10年ほど前から行われていたことがわかっており、一部報道では数十年前から実施していたとも伝えられている。

「改ざんなんて話は聞いたことがない。勤務当時は品質検査の課長と日々接していたが、彼がそんなことをしていたとは思えない」

頻繁に人を入れ替えたら技術は身に付かない