ブロードコムの米国への本社移転は独禁法対策か(ロイター/アフロ)

「ブロードコムの提案はわれわれの企業価値を過小評価している」。11月13日、通信用半導体大手の米クアルコムのポール・ジェイコブス会長は声明を出し、同業の米ブロードコムによる買収提案を拒絶した。

提案されたのは声明発表の1週間前のこと。負債の引き受けを含めた買収総額は1300億ドル(約15兆円)に上り、実現すれば半導体業界における買収金額としては過去最高となる。

クアルコムの買収拒否に対し、数々の買収を行ってきたブロードコムは即座に反応。「クアルコムの株主にとって、最も魅力的な提案だと信じている」とコメントし、手を引かない構えを見せる。今後、敵対的買収に発展する可能性も出てきた。

半導体の業界団体・SEMIジャパンの中村修代表は、「(買収が実現すれば)両社の通信技術が融合することで、IoT(モノのインターネット)の普及が加速し、半導体市場全体が一層盛り上がるだろう」と語る。