9月1日、静岡県内の信用金庫同士の合併が二組同時に発表された。一組は県内の信金で預金積金額(預金量)1位の浜松信金と同5位の磐田信金、もう一組は同2位のしずおか信金と同6位の焼津信金である。

東西に長い静岡県は、県東部、中央部、西部がそれぞれ独立した経済圏を形成している。浜松信金と磐田信金は西部、しずおか信金と焼津信金は中央部が地盤。同じ地盤同士の合併である。4金庫とも自己資本比率は13%以上と高水準。かつて見られたような救済型ではなく、強者同士の合併である。

静岡県には、信用組合1、信金12のほか、地方銀行4(静岡、スルガ、清水、静岡中央)と、合計17の地域金融機関がある。

浜松と磐田が合併すれば単純合計の預金量は2兆2984億円。しずおか+焼津の預金量は1兆4321億円。計画どおり2019年2月に統合が実現すれば、預金量9.2兆円の静岡銀行、同4兆円のスルガ銀行には及ばないものの、同1.3兆円の清水銀行、同0.5兆円の静岡中央銀行を上回る。

だが二組とも、合併の狙いは規模の拡大ではない。「人材の確保・育成が合併の目的だ。取引先である中小企業は、海外移転、特許や補助金の申請など、さまざまな課題を抱えている。その課題を解決できる人材を育成しなければならない。合併して管理部門などを効率化し、人材教育を強化していく。支店の統廃合はほぼ行わない見込みで、規模は、結果的に拡大するだけ」(浜松信金幹部)だ。

ただ、預貸率は浜松信金が55.5%、磐田信金が50.5%と、信金全体の平均50.2%をやや上回る程度。70%台後半〜80%台の地銀4行に比べると見劣りする。「合併により財務はさらに強化されるので、よりリスクを取った貸し出しをしていく」(同)という。

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