本稿がお目見えする頃には総選挙の結果も出ていることだろう。株価が上昇しているところを見ると、どうやら民意は安倍晋三・自民党政権に3度目の支持を与えるらしい。

「安倍内閣を倒す」と勢い込んでいた方々には申し訳ないが、緊張感を増す北東アジア情勢を考えれば、答えは最初から見えていたと言わざるをえない。

今後、特別国会が召集されて首班指名、組閣の手続きが取られる。第4次安倍内閣が発足することになるだろう。そして11月5日にはトランプ米大統領が訪日する。「日本に来てみたら、首相は大好きなシンゾーではなかった」ということはさすがになさそうだ。

トランプ大統領は訪日の後はソウルへ飛ぶ。北朝鮮との軍事境界線に接する非武装地帯を訪れ、金正恩(キムジョンウン)委員長にメッセージを送る予定。かつてレーガン大統領が、ベルリンの壁を訪れて「ミスターゴルバチョフ、この壁を倒してください」と呼びかけた故事に倣うとの観測もある。

その次は北京訪問だ。すでに共産党大会は終わり、習近平第2期体制が始まっている。北朝鮮情勢をめぐって突っ込んだ協議が行われるだろう。中国の対北朝鮮政策は強硬策に舵を切っていると聞く。

その後はベトナムでAPEC首脳会議、さらにフィリピンで東アジアサミットが行われる。この2カ所でさらに日本、米国、中国、韓国、ロシアなどの間で無数の首脳会談が積み重ねられるだろう。これらの場で何が最重要課題であるかは言を俟(ま)たない。