ペルツ氏は米デュポンや米ゼネラル・エレクトリックにも委任状争奪戦を仕掛けてきた(ロイター/アフロ)

3カ月にわたって繰り広げられた戦いに、ひとまず終止符が打たれた。

日用雑貨最大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は10月10日、株主総会を開いた。株主投票の結果、トライアン・ファンド・マネジメントを率いるネルソン・ペルツ氏が要求していた同氏の取締役就任の提案を退けた。

トライアンはP&Gの株を約1.5%保有する大株主。ペルツ氏はこれまでに化学大手の米デュポンなど大企業に委任状争奪戦を仕掛けるなど、アクティビスト(物言う株主)として有名な人物だ。

事の発端は7月中旬にトライアンがP&Gにペルツ氏の取締役起用の提案をしたことだ。トライアン側はブランドの一部売却や廃止、人員削減の効果が株価に反映できていないと指摘。一方、P&G側は「過去2年間で創業以来の大規模なブランド変革を行い、効率性の高い会社になった」と反論した。

その後、両者は巨額のキャンペーン費用を投じ、委任状争奪戦を展開。一部の機関投資家や議決権行使助言会社がペルツ氏支持を表明するなど、接戦となったが、最終的にはP&Gが僅差で争奪戦を制した。

今回の一連の経緯について、アクティビストの村上世彰氏は「物言う株主だからといって最初から拒絶するのではなく、P&Gが耳を傾けた点は大きい」と評価する。