東京電力(現東京電力ホールディングス)は、富士山が大規模な噴火を起こした際の火山灰によるLNG(液化天然ガス)火力発電所(ガスコンバインドサイクル)への影響が、従来の予想を超えてはるかに大きくなるとの検証結果を2016年3月にまとめた。非公表だったその内容を今回、本誌に初めて明らかにした。

東電は電力中央研究所に降灰シミュレーションの作成を委託。それを基に東京湾岸のLNG火力発電所が被る影響を社内の研究所で試算したところ、冬期には火山灰が敷地内に最大で20センチメートル降り積もり、吸気フィルターが3~15時間で閉塞(目詰まり)してしまうことがわかった。空気の取り入れができないと、発電機の運転を一時停止せざるをえなくなる。

東電はそれ以前、富士山の大噴火時に東京湾岸のLNG火力発電所が被る影響について「2~3割程度の供給力低下にとどまる」と評価していた。14年に経済産業省が設置した検討会でのことだ。