希望の党が好きか、嫌いかはひとまず置いておこう。ここまでの脚本は、本当に上手にできている。あなたが一介の民進党議員であるとして考えると、それがよく理解できる。

民主党は2012年12月の衆議院議員選挙で政権を失った。多くの国民は民主党政権がさんざんな迷走を繰り返したことを記憶している。民進党と党名を変えても、過去のイメージは消せない。再び政権に返り咲く可能性は限りなく低い。

ビジネスパーソンならわかるだろう。自社製品が食中毒を起こし、消費者からそっぽを向かれた。あなたはこの老舗の食品会社に残るかぎり、社会的批判を浴び続ける。時間が経つほどに社員の流出がひどくなる。

そこで新社長は一計を案じる。革新的なスイーツを大ヒットさせたベンチャー企業に身売りして、ブランドイメージを転換しよう、と。メディアは「小が大を飲み込んだ」と大騒ぎ。かくして不祥事会社の社員は誇りを取り戻す。

再び、希望の党の全国の候補者名を眺めてみる。大方が元民主党ではないか。リベラル色の強い大物は排除し以前のイメージを捨てようとしている。

代表の小池百合子東京都知事は都政が本業で、顔ではあるが、党を仕切れるのは元民進党の面々となる。7月の東京都議選からわずか3カ月で、よくぞ、この逆転シナリオを見事に仕上げたものだ。