武蔵精密工業社長 大塚浩史 おおつか・ひろし●1989年ホンダ入社、93年武蔵精密工業入社。2001年取締役などを経て、06年5月から現職。52歳。(撮影:尾形文繁)

仕事が半減する危機 早期の標準化がカギ

世界は環境規制強化の流れにあり、EV化は間違いなく進展する。早いか遅いか、時間だけの問題だ。内燃機関の延長戦では未来がない。

そんな中で、当社は典型的な内燃機関を軸とした会社だ。トランスミッション系を最大のビジネスにしており、そこに使う精密なギアを得意としている。EV化でトランスミッションやエンジンはなくなる。もし何もしなければ、当社の仕事は半分ぐらいになるのが実態であり脅威だ。

だがEV化は以前からわかっており、仕込みはしてきた。ギアがすべてなくなるわけではない。モノが動くとき、動力とそれを使いやすくする変速機構のギアは必要になる。EVでは今までとは違う強度や耐久性、軽量化が求められる。エンジン音がないため、商品価値として静粛性も重要になり、音が出ないギアの研究開発をしている。

欧米メーカーにも扉