EV開発の先駆者
「テイクオフすれば7年間で普及する」

e-Gle代表取締役 清水 浩
しみず・ひろし●国立環境研究所でEV研究に着手。慶応大学教授時代にEVを8台製作。2013年から現職。慶応大名誉教授。(撮影:山内信也)

私は40年間電気自動車(EV)を開発してきて、いつか量産化できる時代が来ると信じてきた。

一般的に新製品が量産化に至るには、3つの難関がある。実際に試作するまでの「魔の川」、安全面の審査をクリアするなどし、製品化するまでの「死の谷」、そして量産化するまでの「ダーウィンの海」だ。慶応大学でEVを作った時は、試作車を作って「魔の川」こそ渡れたが、資金面の問題で「死の谷」を越えられなかった。

さらに「ダーウィンの海」を渡って量産化に至るには、商品としての競争力が不可欠。そのためにEVではモーター、インバーター、電池の素性のいい技術が求められ、ようやくその技術がそろいつつある。加えて消費者に欲しいと思われる価格も重要だ。量産化してガソリン車並みに価格が下がれば、動作を制御しやすく車室も広いEVは、ガソリン車より利点が多い。

メンタリティを変えられるか