東武東上線の和光市駅から徒歩6分。「サミットストア シーアイハイツ和光店」では、70歳以上の従業員が野菜売り場や精肉、すしの調理場で元気に働いている。ある女性従業員は「70歳で引退かと思ったら、まだ働けることになって幸せだ」と語る。

2016年12月、首都圏スーパー大手のサミットは、パートタイム社員の定年を60歳から65歳に引き上げるとともに、パート社員を定年後に再雇用した賞与のないシニアパート社員の定年を70歳から75歳に改めた。

スーパー業界では人手不足が深刻化。パート・アルバイトの時給を上げても人が集まらず、より時給単価の高い派遣スタッフの活用や正社員の残業時間が増え、利益の大きな下押し要因となっている。各社は高齢従業員の活用を急いでおり、いなげややマックスバリュ中部では70歳まで働くことができる。だが、75歳まで働けるのは珍しい。

同社で働く65~69歳の従業員は各年齢200人ほどで、毎年増えている。定年引き上げによって、年200人の人材流出を防げるというわけだ。

現在では70歳以上の従業員は女性を中心に約120人働いている。うち30人ほどは、すしやコロッケといった総菜部門の担当。「家庭料理に似た部分が多く、マニュアル化も進んでいるため働きやすい」(人事担当の清水則久執行役員)。以前から担当していた部門を70歳以降も継続するケースが多いため、培った経験や技術を生かすことができ、研修コストもかからないという。

シニア雇用に積極的なサミット。70歳以上の従業員が野菜売り場や精肉の調理場で元気に働く(撮影:風間仁一郎)