北朝鮮制裁決議を全会一致で採択した国連安保理。採択後、北朝鮮は非難しミサイルを発射した(新華社/アフロ)

現地時間の9月11日、国連安保理は、北朝鮮に対する制裁決議案を全会一致で採択したが、ヘイリー米国連大使が当初述べたような「最強の制裁」とはならなかった。中国とロシアの要求に、米国が譲歩したからだ。

強い制裁に慎重な中ロに米国が配慮したという報道もあるが、中ロの立場は微妙に異なり、米国が譲歩したことにも背景がある。

中国はすでに、国連制裁決議に反対する理由を失っていた。米朝両国に自制と対話を呼びかけ、「適切な条件」という落としどころを模索してきたが、北朝鮮が中国の言うことをまったく聞かず、挑発行為を繰り返したからだ。

そもそも中国は、北朝鮮が核兵器を保有することに強く反対してきた。中国が最も避けたい、北東アジア地域における米国の軍事プレゼンス強化を北朝鮮が促しているようなものだからである。

北朝鮮の核保有は、米国の軍事力行使を招く。北朝鮮が崩壊した場合、米国や韓国が主導して半島が統一される。それは、中国にとって受け入れがたい。米国寄りの国が、中国ののど元に核兵器を突き付けることを意味するからだ。

また、半島が統一されなくとも、核兵器を持った北朝鮮が中国の影響下を離れ、ロシアに接近する可能性がある。そうなれば、中国は緩衝地帯を失うばかりでなく、ロシアに操られた核の脅威にさらされることになりかねない。