家では妻に疎まれ、図書館はシニアで大混雑。結局、喫茶店通い(イラスト:秋葉あきこ)

今回の取材では、こんなケースをいくつも聞いた。

──長年勤めてようやく定年。大手企業にいたので、ぜいたくをしないかぎり生活には困らない。住宅ローンはすべて返済し、子どもたちは結婚はしていないがすでに働いている。定年を迎えたらあれをしたい、あれもできると夢想していたのに、実行に移すとなるとおっくうで、1カ月もすると暇を持て余すようになる。

家にいると妻から邪魔者扱いされるため、図書館へ出掛けてみるが、自分より年上のシニアがすでに座席を占領し、新聞コーナーでは取り合い状態。仕方なく喫茶店へ通う毎日。趣味でも始めようとするが、60の手習いではなかなか上達しない。近所の寄り合いに参加しようとしても、仕事人間だったために知り合いがおらず足が遠のいてしまった──。

まさに会社人間だった日本の平均的な企業OBだといえようか。では、そうならないために50代は何をしたらよいのだろうか。

1980年代後半のバブル期に就職した世代は50代になり、定年後を考える時期になった。このバブル世代、企業の人口ピラミッド(年齢別構成)で塊を成し、企業の高齢化をもたらしている。