中国の著名エコノミストで、グリーンファイナンス分野の専門家として知られる馬 駿(マ ジュン)氏。中国における脱炭素化をめぐる動向とその背景について聞いた。

Ma Jun●世界銀行、ドイツ銀行などを経て、2014年中国の中央銀行・人民銀行の調査部門責任者に。環境経済学が専門。(撮影:梅谷秀司)

──中国は再生可能エネルギーの導入規模で世界トップを走るなど、脱炭素化に力を注いでいる。

年内に全国規模で二酸化炭素排出量取引を始められるよう、準備が進められている。石油化学や製鉄、電力など8つのセクターを対象とし、参加企業は約1万に上る。これまで北京や上海、湖北省など7つの地域や都市で試行的に導入されていたが、流動性や透明性の向上が課題になっていた。全土での導入により、金融機関を含め参加者が増えることが期待される。

年末までに導入されるのは、現物市場およびカーボンファイナンス市場だ。デリバティブも多く導入されるだろう。取引の担保として、カーボンクレジットが用いられるようになる。金融機関は、再エネへの融資をしやすくなる。