先般、東京都練馬区が「独立70周年」を祝う行事を行った。昭和22(1947)年8月1日に、板橋区から独立した日を記念したものだ。

東京都の現在の23区は特別区といって特別な自治体になっている。最初の行政区は明治11(1878)年11月2日にスタートした。江戸時代からの伝承で、「朱引内」(江戸の地図に朱筆で囲った地域)といわれていた所を、15の区に分類した。麹町区、神田区、日本橋区、京橋区、芝区、麻布区、赤坂区、四谷区、牛込区、小石川区、本郷区、下谷区、浅草区、本所区、深川区だ。

朱引外は荏原郡、南豊島郡、北豊島郡、南葛飾郡、東多摩郡、南足立郡に分けて町や村が設けられた。明治22(1889)年5月1日に「東京市」が成立したとき、その区域は前者の15区だった。朱引内の地域だ。おおむねJR山手線の内側に当たる。

その後市域が拡張され、郡部のほとんどの町村を東京府に編入するために区とし、その数20。計35区になった。これが昭和22年3月15日に22区に再編成され、さらに8月1日に練馬区が板橋区から独立して現在の23区になった。

こうしたいきさつから、今でも「本当の東京は15区内をいうんで、江戸っ子てえのは御朱引内の住民のことだ」と言う人がいる。郡部の住民は江戸っ子に入らない、江戸の田舎っぺということだ。