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米国でも広がる安倍政権に対する不安 アベノミクスの今後を懸念

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2月の安倍・トランプ会談で飛行機に同乗する際に手を振る2人(ロイター/アフロ)

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日本の安倍晋三首相が支持率低下で苦しんでいる中、それ以上に窮地に追い込まれているのがトランプ米大統領だ。ホワイトハウス内の主導権争いに絡み、8月18日、最側近であるバノン首席戦略官を解任した。日本の安倍政権に注意を払っている余裕はないだろう。だが、そのような中でも日本を注視しているグループがある。それは米国の投資家たちだ。彼らは安倍首相の信認低下が日本の経済政策に及ぼす影響を気にしている。今や東京証券取引所の株式売買の75%近くは外国人投資家(米国を含む全外国人)が占めている。安倍政権が危機に追い込まれるようだと、日本の株価の大幅下落が懸念される。

米政権が日本を見るのは北朝鮮のレンズを通して

ワシントンを拠点とする戦略国際問題研究所(CSIS)でアジア経済シニアアドバイザーを務めるマシュー・グッドマン氏は8月中旬、日本について意見交換をするためホワイトハウスを訪問した。しかし、「ホワイトハウスにいる有能な専門家たちが政権の上層部から日本についての指示を与えられていないのは明らかだった」と話す。ティラーソン国務長官やスーザン・ソーントン東アジア・太平洋担当国務次官補代行(中国専門家)などの高官は日本に目を向けているが、それもほとんどが「北朝鮮のレンズを通して」(グッドマン氏)だったという。

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