独自の「IP軸経営」で目指す姿とは。トップに聞いた。

たぐち・みつあき●1958年生まれ。82年に明治学院大学法学部卒業。同年バンダイ入社後はガンプラの営業や新規事業担当など10以上の部署を経験。99年にベンダー事業部長。2003年に取締役、12年副社長を経て15年6月から現職。©創通・サンライズ

──そもそもバンダイナムコは、何の会社なのでしょうか。

将来も今も、エンターテインメント企業。われわれはメーカーでありプロデューサー。だからキャラクターたちが世界で最も魅力的に見えるような演出ができる事業でないとやる意味がない。作品世界を理解してもらううえで、マンガやアニメでは訴求し切れない部分がある。たとえばキャラクターの足の裏さえも、われわれは玩具で表現することができる。

ゲームの場合はバーチャルだが、ユーザー自らがキャラクターを動かせる。VR(仮想現実)だと、さらに没入感が深まる。そこが当社の使命で、IPの魅力を最大化するためにパートナーとして一緒にやっていきましょうと、そういうグループ企業なのだと思う。そのために必要な玩具、ゲーム、映像の専門分野で技術を磨き、イノベーションをしている。

──同業他社で意識するのは。

海外の大手企業で目標にしているのは米ディズニー。世界中で受け入れられる作品性の追求や、IPをフランチャイズ化してグローバルに展開するノウハウは圧倒的に優れている。彼らに対し、当社の武器は日本のIP。『ガンダム』や『ドラゴンボール』には、ディズニー作品に匹敵するぐらいの潜在能力がある。それらの魅力を世界にアピールすることが役割と考えている。日本の良質なIPを使い、世界規模で展開するという目標は、少しずつグループの中に浸透してきている。

──ディズニーのように自社コンテンツを増やしたい?

彼らのような完全無欠なビジネスモデルは求めていない。日本の良質なIPの魅力を世界に向けて発信することが第一で、商品化の権利など一部だけでも問題ない。われわれはメーカーだから、コンテンツホルダーとして世界一になるという考え方がない。