「最後のチャンスだと考えている。2017年度中に構造改革をやり遂げるのが第一だ」。6月の就任後初の決算会見で、東入來(ひがしいりき)信博ジャパンディスプレイ(JDI)会長兼CEOの表情は硬かった。

8月9日、JDIは昨年のリストラに続き今期中に3700人規模の人員削減と工場閉鎖を実施し、それに伴い特別損失1700億円を計上すると発表。4期連続かつ過去最大の最終赤字が避けられない状況だ。

設立以来、業績低迷が続くJDI。なぜさらなる苦境に立たされたのか。

その理由は、最大顧客である米アップルが17年発売のiPhoneにおいて、有機ELパネルを一部採用するためだ。JDIはiPhone向け液晶パネルが売上高の過半を占め、大打撃を被ることとなった。

加えて、中国スマホメーカーは、iPhoneの全容が明らかになるまで液晶の発注を抑えている。そのため、「今期の売上高は前年比2割前後減少する見込み」(JDI)だ。

売り上げ減少に伴い工場の稼働率も低下しており、JDIの全工場を合わせた稼働率は50%台まで落ち込んでいる。