事故が起きた大洗研究開発センターの燃料研究棟(撮影:梅谷秀司)

前代未聞の内部被曝事故からおよそ3カ月。その核心が少しずつ見えてきた。

日本原子力研究開発機構・大洗研究開発センター(茨城県大洗町)で起きた事故の概要は下表のとおりだ。燃料研究棟に貯蔵された容器の点検作業中に、5人の作業員が人体に有害なプルトニウムを吸い込んだ。

検証を通じて、驚くべき実態が明らかになった。

原子力機構は、日本の原子力開発をリードしてきた。その機構が、本来厳格な管理が必要な核燃料物質をポリエチレン製の容器に入れて保管していたうえ、過去に容器の破損を認識しながら、対策を怠っていたのだ。

原子力機構によれば、プルトニウムを飛散させた貯蔵容器に関する過去の点検記録が7月14日、機構のサーバー内から見つかった。

同記録には、1996年の点検時に「ポリ容器底部が変色、破損」「内容器ビニールバッグが膨張」と記載されていた。にもかかわらず、変色や破損を事故につながるリスク要因と認識せず、新たなポリ容器を用いて再梱包していたのである。また、核燃料物質は加熱処理されずに、放射線分解のリスクがある樹脂に固めたままになっていた。