7月に行われた予算委員会の閉会中審査で、首相と加計学園理事長との親密ぶりが明らかに(時事)

7月24、25日に衆参予算委員会の閉会中審査が行われた。安倍晋三首相が出席し、ヤジや乱雑な言葉による答弁はなかったものの、加計孝太郎・加計学園理事長との親密な会食の実態が明らかになった。

首相は、学園の計画については何ら働きかけがなく、自身も具体的な指示を与えていなかったことを強調した。にもかかわらず、それらを裏付ける文書はいっさいなく、首相の指示があったとする文部科学省側の文書の存在と比べると、首相側の立論の弱さもまた浮き彫りとなった。加計学園の獣医学部新設をめぐり今治市が国家戦略特区に指定される1月20日まで、加計学園の関与を正式に知らなかったとする首相の答弁は、信用に値するものとはいいがたい。

8月3日に内閣改造が行われたが、急落した内閣支持率の反転上昇はまず無理だろう。加計学園の審議を中心とする通常国会が現政権に与えた衝撃はかくも深刻であった。そのため、従来ほとんどメディアが無視していた野党、なかんずく民進党への関心があらためて高まりつつある。

しかし、東京都議会選挙で惨敗し、蓮舫代表の二重国籍問題に対する代表自身の戸籍開示が支持者からの強い批判を招き、野田佳彦幹事長の辞任でも事態は収拾できず、結局は代表自身が辞任することとなった。党内は混乱しており、いまだ政権交代を担える野党とはなっていない。

もっとも民進党に元気がないのは、わからないでもない。2012年の政権崩壊後、民主党とその後身の民進党は事あるごとにバッシングにさらされてきた。それをどう打開すればよいか、ほとんど見通せていなかったのである。