さくら事務所会長 長嶋修
ながしま・おさむ●不動産デベロッパーで業務経験後、1999年に個人向け不動産コンサルティング会社、さくら事務所を設立。住宅診断の普及に注力。(撮影:尾形文繁)

中古マンション市場が盛り上がってきたのはリーマンショック以降。東日本大震災や政権交代に影響されず堅調に増加し続けている。新築供給と逆転したのは、新築が高すぎて会社員にはなかなか手が届かないからだ。

同一エリアの中古物件との差が2000万円かそれ以上に開くと、中古を買って全部スケルトン(構造駆体)にしてリノベーション(刷新)しても合計1000万円くらいだから、中古のほうが割安になる。新築マンションの数自体が少なく、立地を優先すれば必然的に中古マンションを選ばざるをえないエリアも多い。

新築と中古の年間流通量は、データにもよるが新築が多くて2対1ぐらい。ほかの先進国では中古のほうが圧倒的に多い。ただ米国でも中古マンションが主流になったのは1990年代ぐらい。高度経済成長期の50〜60年代に造られた新築が中古市場に出てきて、市場が整備されインスペクション(建物診断)も普及していった。

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