第一生命経済研究所 主席エコノミスト
新家義貴

経済指標で最も重要なのは、内閣府が公表するGDP(国内総生産)統計(国民経済計算)です。家計、企業、政府といった経済活動の主体を網羅し、日本の景気の動向がわかります。

ただ四半期(3カ月)ごとにしか公表されず、公表時期は1次速報でも四半期が終わってから約6週間後。足元の景気判断には使いづらく、速報性を重んじる金融市場では“過去の統計”と見なされ、株価や為替を大きく動かす材料とはならないことが多いです。

GDPは前年同期や前四半期と比較した成長率で見るのが一般的。成長率の水準の評価に役立つのが潜在成長率です。GDP伸び率のほうが高ければ景気は良く、低ければ悪いと判断できます。

日本の潜在成長率はゼロ%台後半と推計されています。今年1〜3月期の実質GDP成長率(2次速報)は前期比年率1.0%で、景気は改善しているといえます。GDPより早く景気の動向をつかみたいときは、内閣府の「景気動向指数」を見るとよいでしょう。

政府や日本銀行が重視しているのが、総務省統計局が公表する「消費者物価指数」です。全国の世帯が購入する財・サービスの価格変動を示し、新たな政策が取られる根拠となる可能性があります。