日本での実践法を紹介する前に、まずは『ライフ・シフト』の概容を理解しよう。同書は一言で言うと、「既存の3ステージから、新しいマルチステージの人生にどう移るか」を説いている。

前提となるのが超長寿化である。同書によると、2007年に日本で生まれた子どもの半分は、107歳まで生きると予想される。その結果、「教育→仕事→引退」の順に同世代が一斉行進する時代は終わり、多くの人が転身を重ね、複数のキャリアを経験する“マルチステージの人生”へとシフトする。

新しい「ステージ」は具体的に三つ。一つは「エクスプローラー」。日常生活から離れ、旅したり新しい人と出会ったりして、既存の価値観を壊し、自分を再発見する。同書はこのステージに適した時期について、18~30歳、40代半ば、70~80歳ごろとしている。

もう一つのステージが、組織から独立して生産的な行動に携わる「インディペンデント・プロデューサー」。事業の成功が目的の起業家とは異なり、やりがいや人とのつながりを重視しながら一時的なビジネスを立ち上げる時期だ。

最後が、異なる種類の活動を同時に行う「ポートフォリオ・ワーカー」。おカネややりがい、人とのつながりなど複数の目的で活動しながら刺激的な生活を送る。

超高齢化の日本にこそ ライフ・シフトが必要