クラウドソーシングが、フリーランス二極化の一因との声も

『ライフ・シフト』ではインディペンデント・プロデューサーという生き方が紹介されている。会社などの組織から離れ、「自由と柔軟性を重んじて小さなビジネスを起こす」という意味で、日本でいえばフリーランスに近い。

現在フリーランスは、オンラインの業務仲介サービスの普及などもあり、多様な働き方の一つとして日本で注目されている。では今、企業はどのようなケースでフリーランスを活用しているのか。

「フリーランスに発注する立場からいうと、人材価値が偏差値70を超えるようなレベルでないと、5〜10年継続して依頼することはない」。ITベンチャー・もしもの堀直之取締役管理本部長はそう語る。もしもは、米国で流行していたネットショップ運営の一形態であるドロップシッピングサービスを2006年に日本で初めて開始し、安定成長を続けてきた。現在30人ほどのフリーランスに仕事を外注するが、“偏差値70以上の人材”は2〜3人という。

「こうした人材は経営戦略の立案やハイエンド商品のデザインなど、当社にとっての重要な業務で実績を残している」(堀氏)

堀氏は、フリーランスへの継続的な発注が少ない理由の一つに、コストを挙げる。「こちらが継続的に発注したくなるようなハイスキルの業務は、内製するよりも外注するほうがコストは高くなる」(堀氏)。たとえば同社がシステム開発の正社員を雇う場合、キャリアにもよるが人件費は月額40万〜60万円前後。一方、同様の業務をフリーランスに頼めば、コストは月額60万〜70万円に上る。加えてフリーランスの利用には、社員のマネジメントのコストも発生する。