日本銀行による「展望レポート」の公表が7月20日に予定されている。前回の4月には2017年度の物価上昇率見通しを1月の1.5%から1.4%に引き下げているが、さらなる引き下げが現実味を増している。

総務省が6月30日に発表した5月のコアCPIは全国ベースで前年同月比0.4%増と、5カ月連続の上昇となった。ただ、市場関係者の多くは、日銀のもくろみどおり物価上昇が進んでいるとは見ていない。

今回、コアCPIを大きく引き上げたのが、エネルギー価格の上昇(寄与度は0.36ポイント)だからだ。大幅上昇が続いてきたガソリンや灯油は、前月よりも伸び悩んだものの前年同月比では押し上げに寄与、電気代の上昇幅は拡大したほか、ガス代の下落幅が縮小した。

一方で、エネルギー価格以外の品目については、決して基調が強いとはいえない。生鮮食品を除いた消費者物価指数の調査対象523品目を、前年に比べて上昇した品目と下落した品目に分けてみると、5月の上昇品目の割合は53.7%と、前月から2.9ポイント下落している。

「コスト上昇の一部を価格に転嫁する動きは継続しているものの、その勢いは弱まっている。賃金の上昇ペースが加速しないので、サービス価格もなかなか上がってこない」(ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎・経済調査室長)