「給付型奨学金」が今年創設された。改正日本学生支援機構法では、機構の業務と目的に「学資の貸与」に加えて「支給」が追加され、日本にも真の意味でのスカラシップが導入されることになる。

2017年度は先行実施という形で、自宅外から私立大学等に通う人や児童養護施設出身者など、経済的に特に厳しい人に絞って給付が行われる。ただ、申込数はまだ低調だ。事前の見込み件数は2800件であったが、6月16日の時点では1578件と大幅に下回っている。

日本学生支援機構(JASSO)は「法案成立から実際の募集にかけて周知期間が短かったこともあり、給付型奨学金の周知が行き届いていない可能性も想定される」(広報課)と見ている。また条件が複雑(記事下表)なため、自分が該当者であることに気づけないケースもある。受け付けは8月4日まで延長された。

公平性や透明性が課題に

給付型奨学金の本格的な制度運用が始まるのは、18年度以降となる。対象者は「住民税非課税世帯または生活保護受給世帯の人」、そして18歳時点で児童養護施設等に入所していたなど「社会的養護を必要とする人」だ。1学年につき、約2万人が対象となる。給付金額は国公立大学の場合は自宅通学で月額2万円、自宅外通学で月額3万円。私立大学の場合、自宅通学で月額3万円、自宅外通学で月額4万円。