6月9日、商工中金の安達健祐社長は中小企業庁の宮本聡長官(右)に業務改善計画を提出(撮影:今井康一/右:共同通信)

国の制度である危機対応業務の条件に合うように、書類を改ざんして不正融資を繰り返していた商工組合中央金庫(商工中金)。外部弁護士らで作る第三者委員会がまとめた調査報告書を読むと、問題の根深さが垣間見える。

「危機要件の認定に影響する売上高や粗利益の金額部分を、はさみで切って貼りつける」

「従業員数が減少していないように見せかけるため、手書きで『6』を『8』に書き換えてしまう」

こうした子どもじみた手口のほか、「不正行為を行わずに、割当(危機対応融資実行のノルマ)がこなせない職員を指して、『正直者がバカを見る』と評する」といった記述もあり、同社の組織風土を想像させる。

危機対応策を漫然と

だが、不正行為の詳細よりも重要なのは、その温床となった制度環境だ。