三菱東京UFJ銀行の都内4支店は今年4月から、全行員が名札型ウエアラブルセンサーを装着して業務を行っている。「行員のコミュニケーションを『見える化』し、それを通じて組織を活性化するのが狙い」(同行デジタル企画部・安喰(あじき)友里調査役)。導入したのは、日立製作所が開発・提供しているAIを使った組織活性化サービスだ。

名札型センサーには、赤外線送受信機や加速度センサーなどが内蔵されている。オフィスに設置した赤外線ビーコンと連携することで位置情報も取得できる。これにより、装着者の動きはもとより、装着者同士のコミュニケーションの様子もデータ化が可能となる。

日立はうつの評価試験を利用した集団の「幸福度」と、集団の行動データとの相関を解明済み。この研究成果を生かし、名札型センサーで得たデータから組織の活性度を定量的に計測する。ここに日立のAI「H」を活用して、装着者のどういった行動が集団の幸福度を引き上げるかを解析。組織活性化のために何をすればよいのかを、フィードバックする。

AIを使わずに膨大なデータから幸福度を上げる因子を導き出そうとすると、仮説を立ててそれを検証する作業を繰り返す必要がある。「H」を使うことで、この作業を自動化できるのがポイントだ。