労基署(労働基準監督署)リスクや政府の働き方改革のプレッシャーと、残業を避けられない現場との板挟みに悩む企業の人事部長たちが本音を吐露した。

──現在の課題は何ですか。

Aさん(ITベンチャー)「労基署からいかに逃げるか」(笑)。大手がどんどん摘発される中で、いかに火種が来ないようにするかが中小企業の重大事。働き方改革が大事なことはわかっているが、ノウハウもないし、社内の課題の優先順位としては低くしたいのが本音。数百人までの企業なら全社員の声が聞けるので、個人的な話まで知ってしまって、かえって調整が難しくなっている。

──残業については。

Aさん できる人に仕事が集まってしまう。中心選手になるし、大手のように縦割りではないので横の仕事も来てしまう。いちばん優秀なメンバーに仕事が集中し、代わりもいないので動きが取れない。経営サイドから見るとなくてはならない人なので、評価を上げて(ほかの社員との)バランスが崩れてしまうのが中小ではよくある話。