今年1月にミネベアとミツミ電機が経営統合し、売上高7500億円規模の「ミネベアミツミ」が誕生した。統合前に断行した不採算事業の見直しに加え、主力のベアリング需要が拡大。任天堂「スイッチ」向け電子部品の特需も舞い込み、業績は拡大基調だ。順風満帆の船出となった1年目だが、足元の状況や統合効果はどうか。貝沼由久社長に聞いた。

かいぬま・よしひさ●1978年慶応義塾大学卒業。87年米ハーバードロースクール修了、88年ミネベア(現ミネベアミツミ)入社。2009年社長就任。ミネベア中興の祖、高橋高見氏は義父。(撮影:田所千代美)

──ベアリングが絶好調だ。

自動車向けの勢いがすごい。それ以外でも、回転効率のよい高級ベアリングの需要が伸びている。

増産して対応しているが、無理をすれば利益率が落ちる。そこで、あまり追加投資はせず、工程を見直すなど、生産性の改善で供給を増やす。現状の月産2.5億個から早期に2.85億個に引き上げ、最終的に3億個を造れるようにしたい。これまで赤字部門の立て直しを優先してきたが、黒字のベアリング部門にも改善の余地はある。

──主力の液晶用LEDバックライトは、有機ELへの移行が進むことで縮小するとの見方がある。

皆さんはもう、これから有機ELの時代になると思っている。そうだとしても、「LEDにもこんなに成長余地がある」というメッセージを出したい。成熟しているのは間違いないが、有機ELとすみ分けながら使われていくと見ている。自動車の液晶パネルなどでまだ可能性はある。

──ベアリングなどの機械加工品と電子部品の2本柱で拡大を続けていく考えか?

二つの事業を一緒にやるのは、両方の技術を持つことで、よりお客の要望に応えられるからだ。だがそれだけではなく、さらに柱を何本も立てていくことが重要だ。二つの柱を太くしつつ、新たな柱を完成させ、2020年度に売上高1兆円、営業利益1000億円の中期目標を達成したい。