憲法9条 
【1項】 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
【2項】前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。 
[図表1]
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「憲法改正は自民党の立党以来の党是です。多くの憲法学者や政党の中には、自衛隊を違憲とする議論が今なお存在しています。『自衛隊は違憲かもしれないけれども何かあれば命を張って守ってくれ』というのはあまりにも無責任です。9条1項、2項を残しつつ、自衛隊を明文で書き込むという考え方、これは国民的な議論に値するのだろうと思います」

5月3日、東京・千代田区平河町で行われた、「美しい日本の憲法をつくる国民の会」らが主催する会合。安倍晋三首相は約9分のビデオメッセージの中で語った。

同日の読売新聞も、安倍首相への単独インタビューという形で、同様の内容を掲載した。

大型連休中で、しかも通常国会の最中。休み明け5月8日の衆院予算委員会では、野党議員から「唐突感があった。真意を教えてほしい」との質問が出るほど、突然の改憲案表明だった。

憲法改正には、膨大な手続きが必要だ。まず、衆院100人以上、参院50人以上の国会議員の賛同で、憲法改正の原案を提出。それを衆参両院の憲法審査会で議論する。それぞれの本会議で、総議員の3分の2以上の賛成で可決されれば、国会が憲法改正を発議できる。その後、60~180日以内に国民投票を実施。有効投票総数の過半数が賛成すれば、首相が改正憲法公布のための手続きを取る。公布から半年ほどを経て施行される。

安倍首相は「夏季のオリンピック、パラリンピックが開催される2020年を、未来を見据えながら日本が新しく生まれ変わる大きなきっかけにすべきだと申し上げてきました。2020年を新しい憲法が施行される年にしたいと強く願っています」とビデオメッセージで語り20年目標を明確にした。