豊洲市場移転の決着に注目が集まる中、建設費用をめぐる問題が置き去りにされている(撮影:今井康一)

「市場原理の導入で、落札価格が下がり、不正行為も防げるだろう」──。ある都民ファーストの会所属の都議会議員はそう期待を込める。

東京都は6月26日より、新たな入札制度を導入する。

予定価格の公表を入札前から落札後に変更することや、応札業者が1社のみの場合(1社入札)に、入札をやり直す規定を盛り込むことなどが柱だ。

[図表1]
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事の発端は、豊洲市場と五輪施設の入札結果だ。豊洲市場青果棟は予定価格259億4592万円に対し、落札価格は259億3500万円。海の森水上競技場は248億9863万円に対し、248億9832万円。いずれも99%超という高い落札率(予定価格に対する落札価格の割合)だった。さらに応札業者も共同企業体(JV)を組んだ1グループだけだった。

こうした状況を問題視した小池百合子都知事は、2016年9月に直轄組織として都政改革本部を設置。外部登用した顧問団とともに、制度改革を検討。今回、新たな入札制度を導入することになった。