日本銀行の“爆買い”はいったいどこまでいくのか──。

5月29日に同行が発表した決算によれば、3月末時点のETF(上場投資信託)保有額は時価ベースで15兆9303億円。1年間で1.8倍に膨らんだ。

[図表1]
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ここまで保有額が急増したのは、昨年7月の金融政策決定会合で追加緩和策としてETFの年間買い入れ枠を3兆円から6兆円へ増額したことが大きい。

日銀のETF買いは2010年の金融緩和で始まった。当初は年間0.45兆円程度だったが、黒田東彦総裁就任後の13年には2.1兆円、14年には3兆円と増額されていった。

日銀は5.7兆円を日経平均株価連動型とTOPIX(東証株価指数)連動型、JPX日経400連動型に投資。0.3兆円を設備や人材への投資に積極的な企業のETFに投じている。

TOPIXは東証1部全銘柄の浮動株ベースの時価総額で各銘柄の指数構成ウエートが決まる。一方、日経平均は原則225銘柄の株価の単純平均。1株当たりの株価水準が高い銘柄のウエートが大きい。

そのためファーストリテイリングなどの銘柄が多く購入された。日銀の大量購入を見越して、コバンザメのように同調する投資家も続出。「ファストリやアドバンテストなど浮動株の少ない品薄株は、株価が著しく割高になる歪みが発生した」(ニッセイ基礎研究所の井出真吾・チーフ株式ストラテジスト)。

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