“残り時間”が着実に減っている中、逆風下にもかかわらず、宿願の「改憲」に突進し始めた(時事)

5月25日、安倍晋三首相は主要7カ国会議(G7サミット)出席のため、午前11時に羽田空港からイタリアに向けて出発した。5時間後、1月まで文部科学省の事務次官だった前川喜平氏が東京で記者会見し、首相の友人が理事長を務める学校法人・加計学園の問題について証言した。

安倍内閣が推進する国家戦略特区によって指定された愛媛県今治市での獣医学部新設計画について、内閣府が文科省に伝えたとされる「官邸の最高レベル」「総理のご意向」などと書かれた記録文書が問題となっていたが、前川氏は「確実に存在した」と語った。森友学園疑惑に続いて、首相の「関与」の疑いが焦点となる事件がもう一つ浮かび上がった。

安倍首相は28日の午後6時過ぎに帰国した。その日、首相在任日数が第1次内閣との通算で1981日に達し、小泉純一郎元首相を抜いて戦後第3位に浮上した。

長期政権だが、「1強」の弊害が出たのか、二つの疑惑噴出で、ほころびが広がる気配もある。だが、内閣支持率は堅調で、20〜21日実施の共同通信の世論調査では55.4%を記録した。3月の自民党大会での総裁任期延長決定で「3期9年」も可能な状況となった。