読者から「問題の場」とトピック(問題)の区別がわかりにくいという質問が寄せられたので、それについて解説することにしたい。

問題の場というのは、トピックが発生する大きな枠組みのことをいう。

たとえば、「日本の教育が問題だ。このままでは日本の将来が危ぶまれる」というような話をとききどき耳にする。しかし、こういう言説は問題の場について述べているにすぎず、トピックにはなっていない。

問題の場とトピックとは

この問題の場からいくつものトピックが生まれる。具体例を挙げよう。

たとえば、「文部科学省の前事務次官が、現役時代に売春が行われていると思われる新宿歌舞伎町の出会い系バーに複数回出入りし、女性を連れ出していたという話だが、この行為は教育行政をあずかる者として容認される行為か」という命題になれば、これはトピックだ。

このトピックに対して、「前次官は女性や子どもの貧困を知るためと言っているが、そんな破廉恥な言い訳が通用するわけがない。教育は人だ。こんな人が教育行政の事務方責任者だったということは大問題だ。すべての次官経験者の現役時代の問題行動を徹底的に洗い出し、責任を追及すべきだ」という見解もあるだろう。